溶解炉メンテナンスのお知らせ

 現在、吹きガラスやミニプレートなど、熱いガラスを使う体験はお休みしています。年に一度のメンテナンス「ポットチェンジ」が、今年もやってきました。

この「るつぼ」の交換をポットチェンジと呼んでいます。

 ガラスの溶解炉というのは1200℃前後まで温度を上げた狭い部屋で、中にこんなでかい桶のようなものが入っていて、その中にガラスを入れてあるのですが、この桶(ポット)は素焼きのつぼなので、使っているうちにガラスに侵食されてひびが入ったり、穴が空いてきたりして、そのまま放置しているとガラスが漏れるので、定期的な交換が必要なのです。
 うちの場合は、透明のガラスのツボはまだまだイケるのですが、色ガラスを溶かしている色ツボというものが溶解炉に一緒に入ってて、この色ツボが透明よりかなり早く侵食されてゆくのですが、今回は緑のツボに穴が空いて緑がだだ洩れになりましたので、今回はちょっと早めのメンテナンスになりました・・・

工房を初めて何年かはこれに睡蓮を植えたりして再利用していたのですが、増えてきたので最近は捨てちゃっています。。誰か欲しい人いませんか?(重すぎるので、発送は無理です。)

 ポットチェンジは始まったばかり。まずは炉床をハンマードリルで剥がすぜ!ということで、イノシタ先生が頑張ってくれてるのですが、いままで完璧には剥がしきってなかったこともあり、ガラスと耐火コンクリートが融合してめちゃくちゃに固いなにかに変化していて、すっごい大変です。
 本当に、ハンマードリルを当てるとキィンと音がして火花が散るくらいなのですが、この層が思ったよりも厚かったです。。

剥がした炉床の残骸。この灰色の部分がそのめちゃくちゃ固いブランニュー素材なのですが、妙にキレイなのも結構あります。鉱脈から宝石掘り出してるみたいに。

 今回は、バーナーの調子がおかしかったり、トビラ(全面にある耐火コンクリの壁)が寿命なのでコンクリート打ち直したりと、わりと盛りだくさんなポットチェンジとなりそうです。
 最近突然、発信欲がわいてきましたので、ポットチェンジについては(皆さんが興味あるかどうか疑問ですが)、異例の細かさで書いていきたいと思います。
 というわけで、後編につづく。。(初めての試み)